沖縄の文化と歴史を肌で感じられる世界遺産に登録されている沖縄屈指の観光名所
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Wi-Fiあり
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予約可能
福州園は沖縄と中国の歴史的関係を体感できる、県庁前駅からわずか徒歩10分で行く事のできる観光スポットです。
那覇市久米にある福州園は中国福州市との友好都市の締結を結んだ10周年記念事業として建設されました。建設の際には福州市の資材を使い、工事の基本設計や木造、石造物の加工や技術的な指導は福州市が行いました。
那覇市と福州はとても親密な関係の友好都市であり、その関係はとても密接で歴史も長く、代々久米に住んでいる閩人三十六姓と呼ばれた福建省からの渡来人と那覇市民は市の長い歳月をかけての発展の中で兄弟のような関係性を築き上げました。これらすべては貴重であり、記念すべき事だという事で、びん(福建)人三十六姓の子孫達の故郷を大切に思う心と那覇市民の文化的生活を豊かにするため、那覇市の都市景観や那覇市民のくつろぎの場を増やす目的のためにこの都市公園が建設されました。
見どころ
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夏景色
庭園内には季節のテーマがあり、春景色、夏景色、秋・冬景色の3種類があります。園内入り口を入ってすぐ左に曲がると一番初めに現れるエリアが中部エリアの夏景色です。
保聖塔(烏塔)と宝光塔(白塔)が対をなして立っており、庭園に足を踏み入れたばかりの来訪者を静かに出迎えてくれます。
次に見えてくる東治堂の柱には見事な竜の彫刻が施されており、中には華やかで大きな壷や中国船の模型なども展示されています。 -
春景色
夏景色エリアの次は東部エリアにある春景色です。春景色らしくほどよい高さの位置から流れ落ちる水がここちよく流れており、凌波廊の前庭の四隅にある石彫りの動物も作りが細かく今にも動き出しそうです。沖縄には珍しい柳の木が碧水迎春の丸い空間からも見え、風にゆられる気持ち良さそうな柳の葉は見ているだけで心が和みます。
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秋・冬景色
入り口入ってすぐの石の壁、照壁の裏側に回ると見る事のできる秋・冬景色のエリアにそびえ立つ冶山と冶亭、そこから流れ出る滝は見ごたえがあります。
入り口を入ってすぐ左に曲がると夏、春景色のエリアに行くことができますが、右に曲がるとすぐ西部の秋・冬エリアに行くことができます。3つのエリアすべて中でつながっているので右、左、どちらから見ても全て見る事ができますが、壮大な滝にすぐ行きたい方は右から回る事をオススメします。
滝の裏側に回る事もでき、流れ落ちる水の向こう側に見る景色もまた格別です。冶亭は登る事もできるので、福州園の一番高い場所からの景色を眺めるのもまた格別です。
福州園の歴史
沖縄と中国の歴史的な関係を表す建造物ですが、福州園自体が完成したのは意外にもごく最近です。1992年の9月に那覇市と中国福州市との友好都市締結の10周年記念事業として建設されました。福州人が沖縄の久米村に渡来した事を記念して福州市を代表する風景と建築様式が那覇市久米に表現されました。
総面積は8,500m2あり、「三部空間」「四季風光」「八大景観」、「二池泉水」「1本の周回路」によって福州園の庭園空間と福州園八景の都市遊覧空間が構成されています。
庭園内は明・穏・華の三部空間で構成されており、季節を感じさせる樹木や草花で四季の景観も演出しています。また三山(于山、鳥山、屏山)・二塔(白塔、鳥塔)・一流(びん江)といわれる福州の代表的な風景や建築物も取り入れ、全て木造の建築物は出入口が東西南北に設けられ各門とも違う様式となっています。
今から600年ほど前に琉球は当時の中国である明と交易をはじめました。琉球が明に貢品を納め、明が下賜品を返す「冊封」と呼ばれる君臣関係による交易です。これを冊封体制と言いますが、この体制により琉球国王は中国の皇帝から官位を与えられ東アジアの国の王として認められていました。この体制により琉球は他の国の脅威を知らない日本本土よりも早く国際社会に身を置いていました。
そんな関係の中、明からの下賜の中に福州の特殊な技術を持った人々が含まれており、それを「閩人三十六姓」と言います。三十六姓とは三十六もの家族が琉球へ渡ってきたからそう呼ばれているという説がありますが、数が多いという中国の形容詞だという説もあり、要はたくさんの福建の人が琉球へ渡ってきたという意味です。この方々は当時「浮島」と呼ばれた所に「久米村」を作り、その持っている技術は琉球王朝からとても重宝されていました。
閩人三十六姓のほとんどが船舶関係の技術を持った人々だったため、その技術は特に中国との交易で生かされ久米村の人々は琉球へ渡来してから数百年もの間琉球王朝の重役を務めました。その中には蔡温などのような優秀な政治家などもおり、久米村の人々は琉球の発展に大きく関わっていました。今でも沖縄にこの末裔が2~3万人いるとされています。
建設に使用された石材や木材はほとんど福州市で丹念な加工をしてから沖縄へ運ばれました。瓦だけでも14万枚、全部で船3積分の石材や木材が東シナ海を渡りました。那覇市の職員が現地に赴いて資材の検品を行い、木造建築物や石組の接合の状態や寸法をチェックしてもらってから解体して沖縄に運んだそうです。建設工事が始まってからは福州から招かれた技術者10数名と沖縄の職人が共同で行いました。
建設から20数年、植栽されている樹木も時間の経過と共に貫禄を増し、建造物との美しいコラボレーションを楽しむ事ができます。
今もなお悠久の時の流れを現代に伝える福州園に1度訪れてみてはいかがでしょうか。
写真一覧
福州園の基本情報
名称 | 福州園 |
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電話番号・FAX |
TEL:0989-43-6078 |
住所 |
〒903-0815 沖縄県那覇市久米2-29-19 |
アクセス |
車:那覇空港から約10分(約4km) ゆいレール:県庁前駅から徒歩10分 バス:那覇バスターミナルから徒歩10分 久米孔子廟前バス停から 徒歩で約5分 |
営業時間 |
午前9時~午後6時まで |
定休日 |
水曜日(水曜日が休日の場合は翌日) |
料金・メニュー
料金・メニュー |
一般(20名未満) 団体(20名以上) |
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お支払い情報
平均予算 |
160~200円 |
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その他料金 |
なし |
クレジットカード |
利用不可 |
通貨 |
日本円のみ |
予約 |
予約可 来園予約:20名以上の団体の場合は予約可 |
店内設備
駐車場 |
福州園向かい奥:最大12台(1時間100円) その他近隣に民間駐車場が複数あります |
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詳細情報
所要時間 |
30分~1時間程度 |
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禁煙・喫煙 |
喫煙不可 |
その他 |
Wifiあり、車椅子貸し出し可、バリアフリー対応有 |
美ら島トラベルからのアドバイス
行ってみた感想 |
庭園内に立てられた3種類のテーマの建造物はどれも魅力的で、時間を忘れてしまうほど見入ってしまいます。 |
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注意事項 |
庭園内は歩きなので、サンダルやヒールより歩きやすい靴の方が良いです。 |
便利な「持ち物」 |
夏場は直射日光対策として、日傘や帽子があると良いです。 |